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配管技能士3級は独学でも取得できる?試験内容や勉強方法をチェック

上下水道やガス、空気を運ぶためには、用途に応じた配管の設置が必要です。
これらの配管を設置する工程には、正確な採寸や知識に基づいた計画、溶接などがあります。
配管設置に関するプロというのが配管技能士です。
配管技能士の資格を独学で取得したいと考えている人もいるでしょう。

この記事では、配管技能士とは何か、配管技能士の受験資格・合格率・試験内容、配管技能士の勉強方法を紹介します。

配管技能士3級は独学でも取得できる?試験内容や勉強方法をチェック

配管技能士の資格と仕事について

配管技能士は配管工の仕事をするために必須の国家資格です。
配管技能士には1級(上級技能者)、2級(中級技能者)、3級(初級技能者)があります。
資格を取得すると、配管工事や冷暖房設備の設置、水回り設備の設置などに携われるようになります。

配管工には給水管や排水管、水回りの工事を行う「衛生配管工」や、ガス管工事を行う「ガス配管工」、スプリンクラーの工事を行う「消火設備配管工」、冷暖房や冷凍機、ボイラーに関わる「空調配管工」、化学工場や食品工場などの配管に係る「プラント配管工」などの種類があります。

配管工の主な仕事内容は、配管の設計や切断、溶接などです。
配管技能士の資格を持っていれば、どの配管工になることもできるため、配管工の仕事に就きたい人は、まず資格取得を目指しましょう。

配管技能士の受験資格

配管技能士の受験資格は受験する級によって異なります。
実務経験がない人が受験をする場合、3級から受験することになります。
3級は実務経験や学歴、年齢を問わず誰でも受験することができます。
配管技能士3級の試験は独学で受けることも可能です。

ただし、1級と2級を受験するには実務経験が必要となります。
1級は実務経験のみで7年、2級合格者で2年、3級合格者で4年となり、2級は実務経験2年以上(3級合格者は実務経験なしで受験可能)という受験資格が設けられています。
1級に関しては、学歴によっては求められる実務経験が短縮される場合もあります。

配管技能士の試験内容

配管技能士の試験内容は「学科試験」と「実技試験」の2種類がありますが、詳細は受験する級によって異なります。

配管技能士3級

学科試験では〇×式の問題が全30問出題されます。
実技試験では、給水配管図に従い、配管の切断・ねじ切り加工作業や組立て作業試験が行われます。

配管技能士1級および2級

学科試験では〇×式の問題が全50問出題されます。
実技試験では、計画立案等作業試験が実施され、配管図から材料を拾い出し、材料表の作成を行います。
また、溶接を含む少し複雑な組立て作業試験が行われます。

配管技能士1級と2級では問題数や科目に違いはありませんが、1級の方が難易度の高い問題が出されると考えておきましょう。

配管技能士の合格率

配管技能士の合格基準は、学科試験65点以上(100点満点中)、実技試験60点以上(100点満点中)です。

実際の合格率はどうなのかというと、配管技能士3級の合格率は60~70%程度です。
100人受けて60~70人が合格すると考えると、さほど難易度が高いわけではありません。
配管技能士2級の合格率は50%程度、受験者のおよそ半数が合格しています。

しかし、1級になると合格率は45~50%と低くなるため、3級に比べて難易度が高いことが伺えます。
とはいえ、超難関というわけではないため、しっかりと勉強をして試験に臨めば合格することができるでしょう。

配管技能士のおすすめ勉強方法

「配管技能士3級を独学で受けたい」という人は、学科試験と実技試験の両方をバランスよく学習してください。
講習会で教えてもらうのも一つの手ですが、参考書と過去問題集を使った独学でも資格を取得することは可能です。
おすすめの勉強方法を科目ごとにご紹介します。

学科試験の勉強方法

配管技能士の学科試験の勉強方法は、参考書と過去問題集の問題を何度も繰り返し解くことが基本となります。
当たり前のことのようですが、独学で試験に合格するには一番の近道といえます。

はじめに参考書に目を通し、次に問題集を解いてみましょう。
問題集で理解できない箇所や間違えた問題があれば、参考書や解答で解き方を確認してください。
すべての問題が理解でき、正解できるまで毎日少しずつチャレンジしていきましょう。

過去問題は中央職業能力開発協会「技能検定試験問題公開サイト」(https://www.kentei.javada.or.jp/)上でも閲覧できますので、受験勉強に役立てましょう。

実技試験の勉強方法

実技試験の課題は試験の前に公開されるため、事前に練習することができます。
配管技能士3級の実技試験は配管組立てのみですが、実務経験のない人にとってはなかなか難しい作業ですので、予習は必須となるでしょう。
プロが実際に組み立てた配管の画像や、ネットに上がっている動画などを参考に、何度も練習しましょう。

点数のつけ方については、通常の試験のような加点方式ではなく「減点方式」となります。
製作物の見映えや溶接、接着の仕上がりはもちろん、受験態度や身だしなみ、工具の取り扱い方まで減点の対象になります。
試験管による水圧検査で水漏れが確認された場合、それだけで不合格になるため、接合部の処理は特に注意が必要です。

配管技能士1級および2級の実技試験では、配管材料の拾い出しがあるため、参考書の図面をよく見て区別できるようにしておきましょう。

まとめ

配管工の仕事をするのに絶対必要な資格はありません。
しかしながら、配管技能士を取得しておくと、就職や転職に非常に有利となります。
配管技能士の技能検定は前期(夏)と後期(冬)に分けて年2回実施されます。
受験したい時期に合わせて勉強を進めていきましょう。

株式会社ヒビヤトでは、配管工・溶接工を募集しています。
配管工事の実務経験を積みたい、資格取得に興味のある方はぜひご連絡ください。
未経験の方も一から丁寧に教えますのでご安心ください。

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