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配管のラッキングとは?効果や自分で行う際の手順も併せて紹介
配管のラッキングやラッキングカバーといった言葉を聞いたことはありませんか?
あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、配管のラッキングは配管を守り、経年劣化などを防いでくれるものです。
給水管の結露や凍結を防止したい方にいいでしょう。
本記事では配管ラッキングとはどんな効果があるのか、どれくらいの金額で自分で施工できるのかなどについて紹介していきます。
配管ラッキングに興味がある方、給水管の結露や凍結、経年劣化を防ぎたい方必見です。
「ラッキング」は配管を守ってくれるもの
配管ラッキングとは、給水や空調ダクトなどの配管を断熱材で包み、アルミやステンレス、銅板、塗装材などを巻き仕上げるものです。
最近の建物では、業務用のエアコンの配管などに使用されており、住宅では少し古い家になると設置されている場合があります。
グレーやアルミニウム色の筒があればそれがラッキングされた配管です。
アルミやステンレス、銅板、塗装材などを巻き仕上げたものは先程も記載した通り、業務用や少し古い家にあります、
最近の一般家庭ではポリエチレン製のライトカバーやライトチューブといったものが使用されています。
● 配管の結露防止
● 配管の凍結防止
● 熱損傷や熱吸収の防止
● 紫外線や雨風などから守り耐候性を高める
● 外部から与えられる衝撃から守る
主な効果としては上記の5つです。
点検や細かな修繕が必要
ラッキングを行うと、配管を守ってくれます。
ただし、ラッキングをしている素材が金属(アルミ・スレンテレス・銅板など)であればさびや腐食の可能性があります。
ラッキングをしている部分は、常に雨風に晒される状態です。
ステンレスなどのさびや腐食がしにくいものであっても、定期的なメンテナンスが必要です。
さびや腐食があればできるだけ早い修繕を行いましょう。
さびや腐食が進んだ状態を放置してしまうと、守っているはずの配管まで侵食してしまうため配管自体の交換が必要になるかもしれません。
大掛かりな修繕を避けるためにも、ラッキングの定期的なメンテナンスと修繕を行うようにしてください。
さまざまな形状がある
ラッキングを行う配管は曲がっていたり、バルブがあったりするためまっすぐとは限りません。
そのため、さまざまな形状のラッキングカバーがあり、それぞれに名前がついています。
● 真っ直ぐな直管部のジャケット
● 曲がっている部分のエルボーカバー
● 部材の端部をほかの部材を接続するつば(フランジ)のフランジカバー
● 弁体をおおうバブルカバー
● ねじれや振動に強いフレキシブルホースなどを覆うフレキカバー
配管の形などに併せて上記の5つを組み合わせます。
ラッキングにかかる費用の目安
ラッキングにかかる費用は、ラッキングに使用する素材や大きさなどによって変動します。
ここでは一部を紹介します。
配管の口径 | カラー鋼板 | ガルバリウム鋼板 | ステンレス鋼板 |
15A | 550円 | 558円 | 1,722円 |
25A | 614円 | 613円 | 1,892円 |
32A | 660円 | 662円 | 2,035円 |
40A | 704円 | 705円 | 2,156円 |
65A | 847円 | 842円 | 2,618円 |
80A | 908円 | 913円 | 2,789円 |
ただし、最近の物価高騰のあおりを受け、値上げがされる場合もあるので注意してください。
ラッキングは自分でできる?
配管のラッキングの道具などはホームセンターやネットでも購入できるので自分でもできます。
ただ、きれいに仕上げるのは難しく、見た目が気になるのであれば業者に依頼する方がいいでしょう。
必要な道具は主に以下の5つです。
● 配管にあわせたラッキングカバー
● コンパスやサヤ
● 板金ハサミ
● コーキング材
● 軍手
ラッキングの素材などにもよりますが、手や腕が切れてしまう場合があります。
作業は必ず軍手を付けて長袖長ズボンで行うようにしてください。
自分で行う場合の手順
ラッキングをする前には必ず保温材をしっかりと巻いたあとでラッキングを行ってください。
● 配管の長さなどに併せてラッキングを加工
● エルボーカバーを配管に被せる
● フランジカバーをコンパスや板金ハサミを使って配管に併せて加工
● フランジカバーをビスなどを使い被せる
● バルブカバーをコンパスと板金ハサミを使って加工
● バルブカバーをビスなどを使い被せる
● フレキカバーを被せる
● カバーとカバーの境目にコーキングを塗り密着させる
ラッキングカバーを加工する際には、保温材を巻いた配管にピッタリ被せられるサイズになるように慎重に作業を行ってください。
まとめ
配管のラッキングは、給水管などの配管を結露や凍結、経年劣化などから守ってくれるものです。
金属系のラッキングは業務用の配管や少し古い家などに設置されている場合があり、一般家庭であれば、ポリエチレン製が使われる場合が多いです。
配管を守るためのラッキングですが、常に紫外線や雨風に晒されています。
特に金属製であれば、定期的なメンテナンスを行い、サビや腐食があれば修繕を行ってください。
サビや修繕を放置してしまうと、中の配管まで侵食してしまい配管ごと取り替える大掛かりな修繕が必要になるかもしれないので注意しましょう。
ラッキングの材料は簡単に入手できるため、自分でも取り付けが可能です。
しかし、見た目のきれいさなどを気にするのであれば、少し高くなってしまっても業者に依頼する方がいいでしょう。